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ついに合格しました。
一発試験で「けん引」免許を取得しました。


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■初稿:2022年6月28日 ■更新:2022年6月29日



5回目の受験で、合格しました。

(試験履歴)
1回目 1コース 方向変換(右バック)で中止 雨
2回目 2コース 方向変換(左バック)で中止 雨
3回目 1コース S字で中止
4回目 1コース 方向変換(右バック)で中止
5回目 2コース 合格


◆最悪からの逆転劇

また、一発試験試験を受けてきました。

試験場の「本日の試験コース」を確認すると、なんと「2コース」……。
つまり、方向変換が左バックです。

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当日のけん引試験の受験者は、私もいれて3名。その中で私は3番目です。
1人目、方向変換で撃沈して試験終了。2人目も方向変換で撃沈して発着場に早々に帰ってきました。

そう、左バックの方向変換は、右バックよりも難易度が高く、不得意な人が多いと思います。

この日は、いままでに当たったことのない試験官の方でした。
(このときはそう思っていましたが、後に違うような気がしてきました。おそらく、20年前に大型の一発試験で合格をくれた人かも?)。

「今回で決める」

いままでになく、人のことは気にせず、自分の番がくるまで、ひたすらYouTubeの動画でイメージトレーニングをやりました。

人の試験を見ても自分が合格するわけじゃないからです。


◆「軌跡は起きるから諦めるな」

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左バックの方向変換、2回目の試験で1回やったことしかありません。しかも、4回切り返して試験中止。
YouTubeのイメトレしか経験値がありません。

それでも、なんとなく、実は右バックより楽なんじゃないかと思っていました。その理由は、ヘッドの右タイヤが目視できるからです。

最後にヘッドを起こす際、前の縁石に接触しないか、ギリギリを目視で確認しながら攻められます。これが私的には大きいと考えました。右バックだと、左タイヤは感覚で下がっていくしかないんですからね。試験官からもよく見えちゃうし。

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(↑左側の水切りが50cm、残り半分が50cmの合計1M)

本日の「方向変換」について。

1回目、車体が想像以上に凹に近すぎて、うまく曲がって収まりきれないと判断。即時に前に出してやり直しを選択。(1回目の切り返し)

2回目、先ほどよりまともにバックしていきました。しかし、思うようなコースで下がっていかないので、また即座に前に出しました。(2回目の切り返し[減点])

この際、いわゆる実務的な海コンのドライバーがやるヘッドを前に振って車体を折った状態にして、バックの準備をしました。

3回目、YouTubeやゲームでやったイメトレ通りに下がっていきます。落ち着いて、折れ角を調整しながら見事入りました。ヘッドの前もかなり余裕がありました。

しかし、凹に対して、右20度くらい斜めに入りました。これは、ヘッドの起こしが遅かったせいです。

ここで、考えました。無理をして凹に対して車を真っ直ぐにする必要はない。ヘッドと台車が一直線になっていれば方向変換の凹への侵入はOKなので、斜めでも問題はないと。そして、出れるかが問題なのでその判断をしました。

そう、斜めに入りましたが、きた方向へはギリギリ出れそうな位置だったんです。

試験官に、完了を報告。やはりOKでした。

そして、右に斜めっていたので、思いっきりヘッドを左に振って頭を左側から大ぶりに右折しました。思惑通り、難なく出れました。

そう、奇跡は起きました。

こんなの教習所とかでは、絶対にダメな方向変換のやり方でしょう。しかし、一発試験においては、何がなんでも「方向変換」を凌ぐ必要があるんです。
形よりも実利を取ります。

この時点で、切り返し2回なので中くらいの減点であることは認識していました。

その後、一時停止、指定速度、横断歩道のある右左折、踏切を難なくこなしました。


◆鬼の逆S字は、ほぼピッタリの構造をしている。

3回目の試験で、左折侵入時、台車左後部の脱輪をやりました。その経験から、左側に寄せすぎない。ヘッドを思いっきり振って左折するを心がけてチャレンジ開始。

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ほぼ、止まるかどうかくらいの速度で左折侵入。
これが、見事に効果的面でした。ヘッドも想像以上に折れて、ギリギリ右前輪が縁石をかすめていました。

台車のタイヤは、結構、余裕があるように見えました。

しかし、右にハンドルを切り始めたら、なんと、台車右側のタイヤが右側の縁石に乗り上げそうになっていました。あれっ?左が入れば後は楽勝なんじゃないのか?と思っていました。

とても焦りました。こんなことは想定していませんでしたから。
心拍数は爆上がりだったと思います。

そのとき、前回、勢いで縁石を乗り越えてしまい、試験中止になったことを思い出し、即座にバックすることを申告。5点確認をしっかり行ってから、右にハンドルを切り後退。するとヘッドの後輪が右側縁石を掠めそうになり、即座に大きくヘッドを左から右に振ってヘッド後輪と台車後輪が右側縁石をギリギリ通過させました。
(※このときも、めちゃくちゃ考えました。普通の車とけん引車ではバックのときの動き方がまったく違うんです。どうすれば、この窮地を切り抜けられるのか鬼のように考えました。)

その後、左旋回は、右側いっぱいに寄せて左に巻いていきます。なんとか逆S字を出れました。


◆最後の最後にミスをしない

逆Sを出た後は、すぐに横断歩道があります。そしてその先には見通しの悪い交差点があります。
このポイントもしっかりと徐行と安全確認をして、減点されないようにしましょう。

もう、この辺りで減点超過かなぁと思ってきました。
試験中、試験官のペンを握る手が何度も動いていたからです。

それでも、ここまでこれたので最後までしっかりと、障害物を超えて、停車位置にピタ停めしました。


◆「車を降りるまでが試験ですよ」

ギアをバックに入れて、エンジンを切りました。

10秒くらいでしょうか、私も試験官も沈黙。

そして、試験官が、

「車を降りるまでが試験ですよ」

:(;゙゚'ω゚'):

私は、「えっ!まさか……」と一気に心臓の鼓動が高まりました。
車を降りる際も、後方確認をしっかりやりました。
あまりに昂りすぎて、ミラーに頭をぶつけてしまいました。


◆諦めなければ道は開ける

助手席側に周り、ドアが開きました。
試験官「うぅ〜ん。いいでしょう。待合室で待ってて。」

:(;゙゚'ω゚'):「えっ、」

目頭にグッとくるのを堪えました。

ほんと、これほどけん引車のバックが難しいとは思っておらず、また、ギリギリに造られた逆S字にヒヤヒヤし、毎回、イケると思って試験を受けても撃沈し、メンタル的に帰り道がとても辛かった。

技能試験に落ちるっていうのは、ほんと辛いです。
予約も埋まっていて1ヶ月先とかです。
その空いてしまう期間が辛さを更に増してくれます。



◆合格につながった大事なこと

①事前にできるイメージトレーニングなどは、しっかりとやる
→YouTubeでイメトレをやる
→先人の体験記などをネットで調べて読み込む
→ゲームのシュミレーターなどで感覚を掴む

②自分に負けない
上手くいかなかったとき、焦ったりすると思います。しかし、そこで自分に負けずに、落ち着いて判断をしてください。これは本当に大事です。1番大事かもしれない。焦りが合格を遠ざけていくんです。落ち着いて、時間をかけて判断をする。

③完全を目指さない
方向変換、S字、共に1回目の切り返しは減点はありません。
また、それぞれ3回までは減点で済みます。
焦って脱輪をさせないよう、失敗したら即座にやり直しましょう。
試験中止になることだけは避けましょう。
やり直していいんです。


④安全確認は分かりやすいくらいアピールする
簡単なことで減点をされないようにしましょう。乗車時から、下車時まで、しっかりと安全確認を心掛ける。

⑤技術的なこと
・けん引の試験車は、想像以上にヘッドが曲がるので、ギリギリまで堪えて左折や取り回しなどをしても大丈夫です。
特に大型や中型車などのトラックを乗っている人、ホイールベースが短いので、ヘッドはキリッと曲がっても台車部分は道路に残っています。貨物車より内輪差は小さいのかもしれません。

・方向変換とS字は、限りなく遅く走るギリギリ止まるかどうかくらいの速度で、ハンドルを瞬時に回すと、想像の遥か斜め上をいく動きをします。これが技術的なことで1番大事だと思うことです。

・バックするときも、ハンドルはあまり回さない。ほんとに少し回すと台車の動きが変わります。1/4.もしくは、1/2くらいが基本と考えてください。

そして、角度を保持できるところを見つけて、そこを基点として車をコントロールしてバックしましょう。

◆費用等
なんとか5回で合格することができました。
1回4,050円
5回で20,250円
それに、免許の発行手数料2,050円

合計22,300円で、けん引第1種の免許を取得することができました。

教習所だと、10万〜15万円くらいでしょうか。
約1/4ほどの費用で済みました。

◆まとめ
実車に乗ったことがなくても、一発試験で合格することができます。
ネットやYouTubeなどで事前によく調べて、シュミレーターで感覚を覚えましょう。
ただ、一発試験はメンタルがかなり削られます。
ほんと辛かった。

これにて、「けん引免許」一発試験編は終了です。
また、後日、テクニカルなことなどは書こうと思っています。
そちらもご参考にしてください。

今後は、「大型2種」「自動二輪」一発試験編がはじまります。
そちらもご覧いただけると幸いです。

いつか、エアストリームを引きたいですね。




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