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イメージが価値を左右する
それは、人、物、企業の将来を創り出す大切なファクター

 ・SONYが新しいカメラ「ZV-1」を発表

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2020年5月26日23時、SONYが新しいカメラを発表した。このカメラの性能等については、個々人のカメラの使用歴や使用目的、撮影技量にって評価は別れると思う。興味がある人は、調べてみてください。

私が、気になったこと。それは、メーカーが新製品を売り出す際に、一部インフルエンサーなどに商品を提供して、試用させるマーケティング手法についてです。発表した新しいカメラをいろんな人が使っている動画がUPされているんですが、そのことについて、少しお話をしたいと思います。



・SONYのマーケセンスの無さ

SONYは、一つ前のカメラの発表時、一部”YouTuber”を広告塔として使っていた。私は、それを見て違和感しかなかった。「おいおい。この登場する人たちは、皆、SONY製品を普段使っていないじゃないか。この人たちの言葉にどれほど真実味があるのか怪しいもんだよね。」と。

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このときの宣伝以降、登場した方々が当該製品を使い続けている様子は見受けられない。そのこと以上に、この方々の普段の使用機材や知識・技量を知っている人間からすると、「はぁ?このひと普段Canonのカメラを推してるよ。SONY機なんて使ってないよ」という胡散臭さえ感じてくるわけである。大人の事情があることを強く疑わせる。

この時点から、「SONY、大丈夫?ちゃんとマーケしてる?」と感じ始めた。普段から、SONY機が大好きで、前機種を使っている人も沢山いるのに、何故、その人たちを選ばなかったんだろうかと疑問が生じるが、商品が売れることと、商品価値を高めてくれることとは、必ずしも合致しないのだろう。

・Appleのブランディングの巧さ

アップル製品は高い。例えば、ノートPCを同スペックで買おうとした場合。アップル製品とWindows搭載機では、数割アップル製品の方が高価になる。この価格の差を埋める購入動機は、ずばり「マーク」がついているかどうかだと思う。

「マークが着いている」とは、Appleが作った製品かどうかということに帰結する。それは、Appleという企業の持つ企業価値が商品価値へと反映され、それが商品の物理的価値に付加価値を与えてるということだと思う。

Appleが作ったことに、どれほどの意味があるのか疑問に思う人もいるだろう。大概の人は、単に製品価格を眺めて「あぁ、高いなぁ」と感じる。この値段は何なのかを考えてみると、実は見えないところの価値だと分かる。

それは、ずばり、「お洒落」という付加価値と「ユーザーサポート」にある。Appleのサポートは、他社にない充実したものなのだ。どこぞの電話の繋がらないサポートと違い、困ったとき、直ぐに、かつ、安価に対応してくれるのがAppleだ。そこまで含めて捉えることが、Apple製品の製品価格に反映されていると考えると、決して他と比較して高価だとは言い切れないんじゃないかと思う。

こうした、個々の商品のみに依存しない、サービス全体での価値観の形成こそ、「Apple」というブランドの価値であり、この価値が製品の付加価値となっている。このブランディングをするうえで、Appleは、イメージ作りにも凄く力を入れていて、新しいiPhoneが出るときも、先に誰かにレビューさせたりしてこなかった。近年は、ごく一部のインフルエンサーにアップル製品の事前配布をしているようだが、その選別は緻密に考えられたプランの答えなのだと思われる。決してネガティブマーケティングになる事はないだろう。

・誰を広告で使うか、誰に商品を持たせるか


自社の商品を著名人が使っているという事実は、販促上、とても大きなアドバンテージになる。まぁ、本当に気に入って使っているならね。反対に、「この人、単に仕事で広告してるだけだよね。」と感じると、実はネガティブマーケティングになり得る気がする。企業の胡散臭い感じがイメージになる。
冒頭のSONYが、まさにそのような事をやらかしているなぁと、私個人は感じているんですよねぇ。あくまで個人の感じた感想ですよ。

これはね。山製品にもよくある事だと思うんですよ。少し前に、山の写真を撮る人が経歴詐称していたという騒ぎがありましたよね。そのときに、その人を持ち上げた某メーカーさんは、なかなか大変だったと思います。その事件で、多少はブランディングが下がった事でしょう。というか、私はそう感じました。

・希少価値がブランド力になる

他にも、ULガレージブランドが、創業期に持っている価値は、「他人と被らない」「マスプロとは違う」などの希少価値が付加価値になり、大きな購入動機に繋がっていると思うんですよ。だからこそ、山で見かけたら「あのザック、デザインとても良いけど、どこのメーカーだろう?見たことない。」となり、調べてみたらなかなか手に入らない物で、物欲を刺激されるんですよ。お洒落さんは、他者と被ることを嫌いますし、被る頃にはもう次の新しいものを探していたり、見つけていますよね。

・ガレージブランドのマスプロ化

ガレージブランドも成功すれば、やがては大きくなっていきます。より沢山の商品を世に送り出していくと思います。そうするとですね。希少価値がどんどんと薄れていき、やがては、「ああ、ULの定番スタイルね」となってしまうんですよ。まさに「マスプロ化」ではないでしょうか。
ツバの短いキャップに、グレーのTシャツ、短パン、トレラン シューズが、その典型ですね。あと山と道のザックもど定番になりましたね。

また、山系の雑誌に多く取り上げ出したら、もうそのブランドは一般大衆化することでしょう。そうするとお洒落さんではない人もそのアイテムを使い始める結果、ブランドのイメージが低下していく。
そうなると、お洒落さんはそのブランドから離れて、より知られていないブランドを探しにいく。

・王道のブランドや物

より大衆化が進んでも、やっぱり良い物は良いんですよね。その例としては「ルイ・ヴィトン」ではないでしょうか。使っている人は世界各地で多いけれど、使ってみるとやっぱり良いと思える。そういうものを生み出せたブランドは、ブランディングに成功していると言えるのでしょう。

・学ばないSONY

さて、冒頭のSONYの新しいカメラのお話に戻ります。今回も前回に増していろんな方々へ発売前のproductを配ってレビューをさせているんですが、これがまた酷い。このカメラは「Vlog」といって、ビデオログ(日常を動画で記録する日記)に向いていますよぉ〜という宣伝文句なんです。

でも、製品レビューされている人は、そういったカメラの使い方を日常的にしている人は少なく、製品レビューばかりしている「手段の目的化」に陥っている人たちがまた目立つんですよね。

もっと、Vlogやってる人にレビューをお願いすればいいのにと凄く思いましたね。SONYさんは、マーケティングズレてない?と。今回も感じてしまったわけですよ。

つまり、この新しいカメラのブランドに早々でつまづいたのではないかと思ったわけです。

これがこのコラムの締めです。

ちなみに、私は、マーケティングに関してど素人です。
そして、SONYのカメラユーザーであり、そのカメラをとてもよく気に入っています。これからも良い製品を世に送り出して欲しいです。アンチSONYではありませんよ。


さてさて、そろそろ、写真などを撮りに山へ行きたいですね。在住地の山なら行っていいのかなぁ?